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犬猫の膀胱炎について

膀胱炎とは何らかの原因で膀胱に炎症が発生した状態のことを言います。この膀胱炎の原因となる『何らか』として細菌感染、膀胱結石、膀胱腫瘍、膀胱奇形そして猫に特有の特発性(原因不明)が挙げられます。ですが、いずれの場合でも最終的に細菌感染を起こしてしまう場合がほとんどです。

そのため臨床的に膀胱炎は下記の3つの場合に分けて考えます

 

 

①単純性膀胱炎

1~2週間の抗生剤治療で治る細菌性膀胱炎で、その後に短期間で膀胱炎を繰り返すことがない膀胱炎を言います。大抵の場合は何が原因で細菌感染が起きたか分かりません。

 

②複雑性膀胱炎

1~2週間の抗生剤治療で治るが、抗生剤をやめると短期間で膀胱炎を繰り返す。もしくは1~2週間の抗生剤治療でも治らない膀胱炎を言います。この場合、膀胱炎を起こしやすくしている基礎疾患(膀胱結石、膀胱腫瘍、ホルモンバランスの異常や特発性)が存在している場合があり、膀胱炎以外の検査と治療が必要になる場合があります。何回も膀胱炎を繰り返すと膀胱の粘膜が傷ついてしまい、膀胱そのものの抵抗力がなくなり、細菌感染を起こしやすくなってしまいます。

これは外陰部が埋まってしまうことで細菌性膀胱炎を繰り返しやすくなってしまう外陰部低形成というメス犬に特有の疾患の手術前後の写真です。このように、原因によっては手術が必要になる場合もあります。

 

③無症候性膀胱炎

オシッコに細菌はいるけど、その細菌が悪さをしていない膀胱炎を言います。この場合、抗生剤治療は不要な場合が多く、定期的な経過観察を行います。

 

 

 

✔️膀胱炎の症状は?

血尿、頻尿(何回もトイレに行く)、尿の異臭、排尿時の痛みなどが挙げられます。オシッコが溜まっていなくても何回もトイレに行くため、トイレに行くけどオシッコが出ないという尿路閉塞と似た症状の場合もあります。

 

 

 

※膀胱炎を放置しておくと細菌が腎臓まで逆流し、腎盂腎炎という最悪の場合、命に関わる疾患に発展する可能性があります。しっかりと治療をしましょう※

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